火垂るの墓と博打打ち~予想を出したりするにあたって最近俺が心がけていること。

博打打ちはまるで蛍みてぇだ
火垂るの墓の名台詞でこんなのがある。
「何でホタル すぐ死んでしまうん?」
泣けるよな。幼い兄妹は何も悪くなんかねえってのによ。
戦争、そして貧困に翻弄されて、その命はまるで蛍みたいに儚く消えていっちまう。
てんぷらにおつくりにところてん。アイスクリームもドロップも。
節子ちゃんには天国でお腹いっぱい食べてほしい。
おじさん本気でそう思うよ。そしてもう二度とあんな悲しいことを繰り返さないようにって、出来ることを精いっぱい頑張って今を生きるぜ?
話を蛍がなんですぐ死んじまうかに戻すが、実際になんで蛍すぐ死んでしまうか知ってるか?
蛍ってよ、成虫になると口が退化して食事ができなくなるんだってよ。
だから幼虫の時に蓄えてきた栄養が尽きると死んじまうんだとさ。
俺は思ったね。
博打打ちってのはまるで蛍みてえだってよ。
種銭が尽きたらどこかへいなくなっちまう。
あれだけキラキラしていたのに、ふと気づくと動かなくなっている。
まるで蛍みてえじゃねえかよ。
じゃあ新宿租界は蛍たちの墓場なのか?
いや違うな。
俺は幼虫の時に蓄えた栄養、即ちゼニを、一撃でオールインしないようにって口酸っぱく言っている方なんだぜ?
まあ確かに俺達は人間様だしよ、なくなっちまったゼニも働けばまた入ってくる。
借金して無理矢理寿命を延ばすなんて禁断のテクニックも蛍にはできねえが人間には出来るが、そんなことしたら農家のおじさんにぶん殴られそうだから気をつけねえとな。
連勝も連敗もあってのギャンブル
俺が最近気をつけているのは、予想ごとに自信度を出すだけじゃなく、ここは少額でいいとか勝負してもいいとか、金額についても触れるようにすること。
あともう一つが券種だよな。
俺は単勝、馬単、三連単で買い目を書くことが多いが、これのバランスって何が正解かって考えたことがあるか?
単勝① 馬単①→②③ 三連単①→②③→②③④⑤⑥
この上記のような予想をしていて結果①→②→⑦で決着したとするだろ。
「三連単しか買ってないから負けた~、もうお金がないから今日は終了します」
こういう声が定期的に出てくるが、これは結構危ないんだぜ。
ハイリターンの券種しか買わないっていうのは、もう馬じゃなくてオッズが走ってる状態だよ。
あと真の意味でのオールインしちまうやつもいるな。
馬も舟も自転車も、明日も明後日も走るんだしよ、そんなに焦って人生上がろうとしなくてもいいって思うぜ。
そうだな、せめて一週間単位、出来れば月単位で予算を考えて、それでその日にいくら使っていいのか考えねえとな。
いつどこにどんなチャンスが待ち構えているのかわからないのもギャンブルの醍醐味であり怖さでもあるだろ?
最後の3枚のメダルからBIG引いたことくらいあるだろ?
俺はあるぜ。
「シンドバッドアドベンチャーは榎本加奈子でどうですか」って台でフリーズ引いたからよ。
天井間際で弾切れなんて一番悲しいじゃねえか。
毎度毎度的中してやれれば一番いいんだが、それは現実的に厳しいんだよ。
連勝もあれば連敗もある。
人生も博打も山あり谷あり。曲がりくねった迷路みてえなもんだ。
先導役はこの俺に任せろ。
その代わりに、しっかり死なずに歩いて付いてきてくれよな。
夏が終わって蛍が死んでもよ、俺達は死なない。
そうだろ?